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フォーラム記事
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2022年7月01日
In 【匿名投稿限定】あの時のルサンチマン&ウーマン
80年代バブル真っただ中。
大学卒業後、私は故郷を遠く離れ大東京ど真ん中の旗艦店でリテール向け証券営業マンとして社会人1年目を迎えた。
「東京!!楽しい!!」
ミーハー丸出しで街を歩き雑居ビルに飛び込んで、名刺を配り歩くことは全く苦でなかった。
世はNTT株公開に湧く、猫も杓子も投資、投資の時代。
「ぜひうちで口座開設を!まずはチューコクファンド(中期国債ファンド)でも」
新規顧客開拓は難なく進み、全国同期の中で華々しいデビューを飾った。
新人にもノルマが課されるころ上昇相場は反転、人々の投資熱も冷めてきた。
華々しいデビューを飾った新人は、ほんの1年経たずして「できない子」になった。
日々の株の割り当て数字の上司チェックが前場・後場に入る。
「いくらだ?」
「・・・マルです」
マルというのは「ゼロ」のこと。
上司や先輩から「それを言っちゃ~お終いよぉ」的な顔をされ、胃が痛い毎日。
しかし腐っても世はまだバブル。銀行や信販会社は、入社1年目の若造にも数百万という与信枠を授けてくれていた。
そう、我々営業マンは「ローンカード」を使ってノルマ達成を果たすのだが、カード与信枠は徐々に縮小されていく。
複数の友人の名を借りて作った口座(法令違反の仮名・借名取引!)は、利益を出すどころか損してばかりなのに日々売買を重ねる。
この「手張り」口座たちは、気付けば稼働率では自分の最大の顧客になっていた。
今なら証取法(今は金商法)違反でクビだが、当時の緩いコンプライアンスでそんな若手営業マンは何人も居た。
中には長期のクローズド(売却できない)期間がある投資信託のノルマをローンカードでまかなった挙句、首が回らなくなって辞職した友人もいた。
自分は数年で営業職を干され極度のローンカード地獄は免れたが、カード与信枠が大幅減の状態が長年続いた。
30年たった今、当時の自分に言いたいのは、「何で組織の論理に流されて、自ら傷を負うんだ?」「『マルです』を繰り返していいから、時間と金を将来への投資と勉強に向けるべきじゃないの」。
今だからこそ、そう思う。
私がいた証券会社の名前は「Y」。簿外債務が原因で自主廃業して今は影も形もない。
それでもこの会社には優秀なOB達もいて、金融業界の内外で存在感を示している。
時間を遡れないし、歴史にタラレバはないが、この話を教訓にしてほしい。
1つ、誤った組織の論理に流されれば自分が損をする
1つ、いかに忠誠を尽くそうが組織は無くなるし、個人の力が試される
1つ、「社員は悪くありません」と言う社長が居ようが居まいが、人生は自己責任である
つまり、「自分」が軸に無いとだめだ、ということだ。
Y社が潰れたのちも日本を代表する様々な企業がなくなり、あるいは統合し、終身雇用は崩れて副業が解禁され、「複業」時代へのパラダイムシフトが起こっている。
それでも、組織の「中の人」、なかんずくシニア・ハイミドルの方は、まだ「寄らば大樹」のメンタリティーで生きているように思う。
それ、違うと思います。
それ、絶対、違うと思います。 幸せなセカンドキャリアのために、「自分」を軸に、自分を信じて!
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その他
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